築30~40年超えの賃貸不動産オーナー様 あと何年活用するか、お考えですか?



築30~40年超えの賃貸不動産オーナー様 あと何年活用するか、お考えですか?








記事のまとめ



  • 築30~40年を超えた賃貸不動産は、修繕費や設備更新の負担が増えやすく、今後の活用方針を見直すタイミングです。

  • 選択肢は大きく「保有(長期活用)」「建替え」「売却」の3つ。それぞれ収支、修繕リスク、相続、承継などでメリット・デメリットがあります。

  • 最適な判断には、物件の状況、市場マーケット、ご家族の想いを整理し、長期的なキャッシュフローシミュレーションで比較検討することが重要です。




目次



  1. 築30~40年を超えた賃貸不動産で考えたいこと

  2. 「保有(長期活用)」「建替え」「売却」3つの選択肢

  3. 1. 保有(長期活用)

  4. 2. 建替え

  5. 3. 売却

  6. 3つの選択肢の比較

  7. 最適な選択のために確認したい3要素




築30~40年を超えた賃貸不動産で考えたいこと



築年数が経過した建物をお持ちのオーナー様、ご所有不動産をあと何年活用するかお考えですか?



築30~40年を迎えた建物は、修繕費の負担が重くのしかかってきます。支出が増え、これまで以上に経営に不安を感じ始めるオーナー様も多いのではないでしょうか。ですから、ここでもう一度、今後の賃貸経営について考える必要があります。



賃貸不動産の運用方法、つまり目指すべきゴールには、大きく3つの選択肢があります。そして、何を選択するかで今やるべきことは変わります。ご自身が目指すゴールはどこなのか、どこを目指すのが最適なのか。その判断にはいくつかの要素を踏まえる必要があり、専門的な知識が必要になることもあります。ぜひ、専門家のサポートを受けて納得のいく選択をしてください。



「保有(長期活用)」「建替え」「売却」3つの選択肢



これまで、築年数が経過した賃貸不動産のゴールは「建替え」が一般的でした。しかしながら、今は築年数が経過したからといって「建て替える」と単純に決められる時代ではなくなっています。



「保有(長期活用)」「建替え」「売却」の3つの選択肢を比較し、最適な方法を選択してください。



1. 保有(長期活用)



修繕・改良を加えながら、今の建物の長期活用を目指す方法です。RC造なら築80年まで活用が可能です。





メリット



  • 長期的に考えると、建替えより収支が良い場合がある(一部エリアを除く)。

  • 借入金完済後のキャッシュフローが良い。




デメリット



  • 継続的に建物や設備の不具合、修繕が発生する。




こんな方に向いています



  • 借入を増やしたくない方。

  • 長く安定して収益を得たい方。





2. 建替え



既存建物を解体して建物を新築し、再スタートする方法です。RC造であれば、ここから80年間の活用が可能です。





メリット



  • 新しい需要にあわせられる。

  • 修繕リスクをいったんリセットできる。

  • 相続税対策になる。




デメリット



  • 初期投資が大きい(解体費含む)。

  • 保有(長期活用)より収支が悪くなる場合がある(一部エリアを除く)。




こんな方に向いています



  • 大きな相続税対策が必要な方。





3. 売却



不動産を売却し現金に換えることで、相続税や借入金の返済に充てることが可能です。





メリット



  • まとまった現金を確保できる。

  • 相続時に分割しやすい。




デメリット



  • 定期的な安定収入がなくなる。

  • 相続税評価額が高くなる。




こんな方に向いています



  • これ以上賃貸経営をする意思がない、または承継者がいない方。

  • 修繕や建て替えに大きなお金をかけたくない方。





3つの選択肢の比較



保有(長期活用)、建替え、売却は、それぞれ効果や注意点が異なります。収入、用途の自由度、管理の手間、借入負担、相続税、資産価値などの観点から比較し、どの方法がご自身の状況に合うかを検討しましょう。




保有、建替え、売却の3つの選択肢を比較した表

保有(長期活用)・建替え・売却の比較



最適な選択のために確認したい3要素



最適な選択をするためには、物件の状況(内部環境)や市場マーケット(外部環境)、ご家族の想い(価値観)などの要素に加え、長期的なキャッシュフローシミュレーションで事業性を確認しながら比較検討することが成功へのカギとなります。




物件の状況、市場マーケット、ご家族の想いを踏まえて最適解を検討する図

最適な選択のために確認したい3要素




どのように決めたらよいのかわからない方、より適した選択をされたい方、気になる方はご相談ください。



エアコン、蛍光灯、そのままで大丈夫? 2027年問題到来で問われる対応力


エアコン、蛍光灯、そのままで大丈夫? 2027年問題到来で問われる対応力










環境規制がもたらす「2027年問題」


最近、蛍光灯の生産終了やエアコンの省エネ基準の厳格化による「2027年問題」が話題になっています。いずれも2027年実施予定とされていますが、背景にあるのは、環境負荷低減に向けた国際的な規制強化です。水銀を含む蛍光灯は、環境や人体への影響を抑える目的で製造・輸出入が段階的に廃止され、エアコンについては省エネ性能の基準が引き上げられ、基準を満たさない製品の製造・販売が2027年以降減少していきます。地球環境への配慮を目的としたこれらの動きに、賃貸不動産オーナーの対応が求められます。









コスト増と対応遅れが招く賃貸経営リスク


2027年問題の影響でまず考えられるのは、設備更新にかかるコストの増加です。エアコンは省エネ性能向上に伴い本体価格が上昇すると見込まれ、蛍光灯についても器具ごと交換が必要な場合には、数万円単位の費用が発生するケースも。これまでよりも費用が掛かることは否めません。さらに、駆け込み需要などによる製品不足により「すぐに交換できない」リスクも高まります。特にエアコンは夏場の故障時に迅速な対応が必要です。蛍光灯も、特殊な型番ではすでに製造を中止しているものもあります。対応の遅れは入居者満足度の低下や退去、不必要な出費、物件の印象悪化やクレームの原因となります。





今すぐ始めるべき計画的な設備更新対策


対策として重要なのは、現状把握と計画的な更新です。まずは設備の棚卸しを行い、どこに蛍光灯が使用されているのか、エアコンの年式は何年か確認しましょう。築年数が古い物件では、キッチン・天井照明・共用廊下・外構などに蛍光灯が使われているケースが多いです。エアコンは一度に交換するのはコストがかかりますが、計画的な実施でコスト負担を平準化できます。エアコンの交換時期は設置後15年前後が一つの目安です。交換時期が近くなったエアコンは、原状回復工事に合わせて段階的に交換すると効率的です。「まだ先の話」と思わずに、2027年を見据え、早めに準備を進めることが、安定した賃貸経営につながります。








株式会社市萬賃貸事業部 宅地建物取引士


上地 真子


築古物件の満室経営をサポートします


「築年数が古い」「駅から遠い」など、さまざまな問題を抱えた賃貸不動産の課題を分析し、満室化に向けた提案を行う。




変化の時代、賃貸経営にも備えが必要 後手に回らないための事前対策を


変化の時代、賃貸経営にも備えが必要 後手に回らないための事前対策を










賃貸オーナーを取り巻く環境変化


賃貸不動産オーナーを取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。既に2023年より義務化されている有資格者によるアスベスト(石綿)の事前調査や蛍光灯やエアコンの2027年問題、さらには円安や戦争による物価や人件費の上昇など、さまざまな要因が経営に影響を及ぼし始めています。









共通するリスク:コスト増と資材確保の難しさ


これらの変化に共通しているのは、「コストの増加」と「設備や資材の確保が難しくなるリスク」です。円安や戦争など、事前の対策が難しいものもありますが、できることはあります。重要なのは、こうした変化を事前に把握し、計画的に備えることです。





後手に回らないための事前対策


例えば設備の更新時期や修繕計画の見直し、コスト増に備えるための資金の確保など、早めに対応することで、コストの平準化とリスク回避が可能になります。従来のように不具合が発生してから対応していては、想定外の出費や入居者満足度の低下につながる可能性があります。制度が変わる前に、事前の対策を検討し始めましょう。


今まさに、新たな変化を前提とした賃貸経営への転換が求められています。何から始めてよいかわからない方は、是非、ご相談ください。








株式会社 市萬賃貸事業部 二級建築士・宅地建物取引士


下田 晃大




大規模修繕は「費用」ではなく未来の家賃を得るための「投資」です


大規模修繕は「費用」ではなく未来の家賃を得るための「投資」です










賃貸経営をしていると、多くのオーナー様が頭を悩ませる「大規模修繕」。多額の費用が発生する大規模修繕を先延ばしにしたいとお考えのオーナー様も多いことでしょう。ですが、大規模修繕は「費用」ではなく、入居率や賃料を守るための「投資」です。外壁や防水、鉄部、共用部の劣化を放置すると、見た目の印象が下がり不具合が増えます。その結果、空室が増えて収入が減少し必要な修繕ができず、さらに入居率が悪化する、という悪循環に陥りがちです。計画的に修繕を行い建物状態を良好に保つことで、築年数を重ねても選ばれやすくなり、入居率の安定と賃料水準の維持につながります。







大規模修繕とは



足場を組むなどして、建物全体に関わる修繕工事のことです。日常的な不具合対応(小規模修繕)とは異なり、外壁・屋上防水・鉄部・共用部などの劣化をまとめて改善し、建物を長期にわたり安全・快適に維持する目的で、周期的に計画して実施します。



建物は長く活用できる



建物の寿命について、よく「法定耐用年数」という考え方を耳にすることが多いのではないでしょうか。しかしこれは融資や税金計算のための年数であり、実際に建物が利用できる年数とは異なります。当社では、建物をどのくらいまで活用していくのかについて、以下の表のとおり目標を定めています。建て替えより長期活用の方がオーナー様にとってメリットが大きいことから、それを実現する管理運営を行っています。







大規模修繕の費用の目安



気になる大規模修繕費用は建物の構造・規模によって異なります。目安として、構造と間取りタイプ別の1戸当たりの大規模修繕費用をお伝えします。







目で見てわかるチェックポイント



一般的に大規模修繕は20年ごとの実施が目安となっています。その他、以下のような症状が見られた場合も、大規模修繕の実施時期の判断材料となります。気になる症状を見つけたら、管理会社や施工会社に早めに相談してみてください。






確定申告はスムーズに終了しましたか?オーナー様や税理士の手間を省く当社のサービス


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情報提供から税理士対応まで確定申告を幅広くサポート


今年の確定申告はスムーズでしたでしょうか。「申告に必要な情報がない」「税理士さんに渡す伝票がなくなった」とお困りだった方もいらっしゃるのではないでしょうか。 当社では、そのような困りごとを解決するサービスを行っています。 例えば、毎月の収支報告書の作成やそのまま申告に活用できる年間収入明細を作成し、オーナー様や税理士の方にお渡ししています。また、ご自身で申告される方には、当社パートナー税理士が丁寧にサポート。税理士からの依頼や難しい問合せにも、オーナー様に代わり対応しており、喜ばれています。





不動産経営状況をまとめた「年間収入明細(不動産所得の収入内訳)」。要望があれば、指定する税理士に直接送付。このまま確定申告に活用できる





収入・支出データを科目別に整理した「年間収支一覧表」。確定申告の際、参考にしてもらえる資料となっている





情報提供のウェブ化でサポート力を強化


 当社では「トータルサポート」を基本に、7年ほど前からオーナー様の申告が滞りなく進む体制を整えています。特に1月から3月には専門スタッフを配置し、税務に関するお問い合わせや確認事項に集中して対応しています。 また、現在、さらに利便性を高めるため、紙でお渡ししている情報をウェブ上で確認できる仕組みづくりを進めています。この仕組みが完成すれば、オーナー様や税理士が申告に必要な情報をいつでも確認できるようになります。今年中に完成する予定ですので、ご期待ください。








株式会社市萬賃貸事業部


稲垣 美香


皆様のお役に立てる会社を目指します


賃貸オーナーのお困りごと解決や難しい事案の解決サポートをコンサルタントとともに行う。




地価の上昇で相続税が増える?今から始めたい相続税対策


地価の上昇で相続税が増える?今から始めたい相続税対策










路線価上昇による相続税・固定資産税への影響


最近、「相続税が心配で…」というご相談が増えています。税率の高さはもちろん、見逃せないのが毎年公表される路線価の上昇です。 2025年1月1日時点の全国平均路線価は前年プラス2・7%で、4年連続の上昇となっています。今後も地価の上昇が見込まれており、それに伴い相続税評価額も増加します。つまり、何もしなくても将来の税負担が重くなる可能性があるのです。 例えば用賀では1年で7・4%上昇、さらに都心部や人気エリアでは、上昇率が二桁に及ぶケースも。評価額が上がれば、相続税だけでなく固定資産税にも影響します。



世田谷区用賀4丁目32(用賀駅徒歩7分の住宅地)





価格上昇率が年々大きくなっています



路線価の種類と早めの対策提案


路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」があり、どちらも1月1日時点の路線価ですが、相続税路線価は毎年見直しが行われ7月に公示、固定資産税路線価は3年毎に見直され、4月に公示されます。 当社では、路線価の上昇が見られるエリアを分析。該当するオーナー様へ情報提供するとともに、相続税評価や相続税の試算、価格上昇時の見通しと対策提案を行っています。将来を見据えた準備を、今から一緒に始めてみませんか。








宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/2級ファイナンシャル・プランニング技能士


中澤 一世